マイホーム借上げ制度の概要
50歳以上のマイホーム所有者が、一般
社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)に対して、所有する住宅の借上げを申し込む制度です。不動産の流動化、及び、老後の安定収入確保などを目的とします。
- 終身型:貸主が死亡するまで終身で借上げ。3年ごとの定期借家契約なので、契約期間満了時に退出してもらうことが可能。
- 期間指定型:貸主が指定した期間だけ借上げ。期間中の中途解約は不可などの条件あり。
要件等
- ライフスタイルの変更(子育てが終わり、夫婦二人の生活になるなど)により、マイホームの住み替えを検討している。
- マンション等に引っ越してもマイホームを手放したくないが、老後の安定収入を確保するために賃貸したい。
- マイホームに抵当権等がついていない。
- マイホームが建築基準法に違反していない。(耐震補強等の建物調査が必要)
貸主のメリット
- 終身型の場合、JTIがマイホームを一生涯借り上げます。空室時も最低保証賃料が入ってきます。保証賃料は、JTIの事業収益(管理運営収入や協賛企業等からの会費など)を原資としますが、万一の場合は財団法人高齢者住宅財団に設定されている5億円の債務保証基金を取り崩して対応します。
- 終身型の場合、転貸借契約(定期借家契約)が3年ごとに更新されるので、中途解約することが容易です。
- マイホームの修繕費用等については、家賃収入でまかなうことが可能ですし、JTIが提携する機構住みかえ支援ローンなどを利用することも可能。
- ハウジングライフ(住生活)プランナーの助言を受けることが可能。
貸主のデメリット
- 賃料収入が相場の85%前後であり、そこから15%の管理運営費等が控除されます。
- 借上げ時の建物調査結果によっては、補強改修工事が必要になります。
- 礼金が入ってきません。
- 取り扱っていない地域があります。
- 年齢制限(50歳以上)などがあります。
借主のメリット
- 建築基準法をクリアした良質な住宅を、相場より安く借りることが可能。
- 敷金や礼金が不要。(契約時の仲介手数料は必要)
- 連帯保証人が不要。
- 畳・建具・壁紙等のリフォームを自分で行なうことが可能。
- 終身型の場合、3年ごとに優先して再契約が可能。
借主のデメリット
- 敷金や礼金は不要であるが、その反面、耐震補強等の修繕を除き、畳・建具・壁紙・流し台等のリフォームを行なわずに現状のまま転貸される。
- 連帯保証人は不要であるが、その反面、保証人不要システムを採用しているので、契約時に月額賃料の30%の保証料が必要。
- 終身型の場合、契約が3年ごとに更新されるが自動更新ではないので、貸主の意向によっては退去しなければいけない。

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移住・住みかえ支援適合住宅制度
JTIの基準を満たした新築住宅を認定する、上述のマイホーム借上げ制度と同様の制度です。
認定マイホームの所有者が、一般
社団法人移住・住みかえ支援機構(JTI)に対して、所有する住宅の借上げをいつでも申し込むことが可能となります。
特徴としては、50歳以上という年齢制限がないことです。
JTI協賛社員会社が施工販売する新築住宅が要件であり、証明書が発行されます。
JTIの認定協賛社員・事業者
http://www.jt-i.jp/institure/index.html#gaiyou
再起支援マイホーム借上げ制度
中小企業金融円滑化法により定められた制度。住宅
ローン返済が厳しくなった場合、状況が改善されるまでの間、一時的にマイホームをJTIに借り上げてもらうことで、賃料収入を
ローン返済原資に充当することが可能になります。その間、実家などで親族と同居したり、賃料の安い物件に引っ越したりして対応します。
上述のマイホーム借上げ制度と同様の特徴(空家保証や3年の定期借家契約など)を持つことに加え、50歳以上という年齢制限がなくなります。
住宅
ローン返済が厳しくなった場合、マイホーム売却前に検討すべき制度です。
制度の現状
残念ながらほとんど利用されていない状況にあります。メリットは分かるのですが、手続き等が多い上に、様々なデメリットがあるためです。どれぐらい
税金が投入されているのか分かりませんが、現状では無駄遣いとしか言えません。
中でもJTI協賛事業者にとってはメリットが見えてきません。以下が報酬体系です。
- 制度利用申込書を得た場合:1契約15,000円
- 転貸賃料の5%(管理委託手数料)
- 転貸借契約の締結、再契約時の媒介手数料(転借人等より)
事業者登録するには以下の要件を満たす必要があります。
- 宅建協会会員であること。
- ハウジングライフ(住生活)プランナーの取得・登録をすること。(講習と試験が必要)
- 会社謄本、決算書類等を提出すること。
- 年12万円の登録費用を支払うこと。
普段の仲介業務に比べて事務負担が増える中、借上げ制度利用者がほとんどいない状況では、年間12万円を支払う宅建業者は多くないと思われます。2010年7月21日時点において、募集中のJTI賃貸住宅が全国で15件、JTI協賛事業者は全国で170社前後という数字が制度の欠陥を見事に表わしています。
JTI協賛事業者募集の概要
http://www.chinkan.jp/system/up_info/info_file1_7.pdf